2011年 風俗業界回想録

男ワーク営業マンに渡された一枚の紙…
そこに書かれていたのは12月の特集案「2011年 風俗業界回想録」
仕事の手を一旦止めて会議室に向かう三人。
そこで行われた話をまとめてみました。
最終更新日:
登場人物紹介
営業マンA
リーダー的存在。
雑学知識が豊富で説明好き。
最近ゴルフにはまっている。
営業マンB
中堅社員。
酒・ギャンブル・女好き。
物忘れが激しい。
営業マンC
新人社員。
物覚えが良く頭の回転が速い。
軽いネット依存症。
偽装ラブホテル問題と法改正
- 営業A
- 細かいとこまで振り返っていたらきりがないから目立ったとこだけやっていくか?
- 営業C
- ですね。
- 営業A
- 新年早々といえば「ラブホテル」に関する法改正だな。
- 営業C
- 偽装ラブホの一掃ですね。
- 営業A
- 去年の夏には公布されていたから早めに対応していたところも多かったけど、間際にも営業先でいろいろ聞かれたな。
- 営業B
- 結局あの法律で何が変わったんですか?
- 営業A
- 簡単に言えば法律上でラブホテルを定義する要件が増えたってこと。ラブホテルの営業には風営法の届出がいるのは知ってるよな?
- 営業B
- ええ、それは。
- 営業A
- 実質ラブホテルとして営業しているところでもその要件を満たしていないのでビジネスホテル・旅館などで営業しいたところがあったんだよ。ラブホテルではないから18歳未満の入店も出来たりといろいろと問題があった。
- 営業C
- 法律でラブホテルの解釈を拡大してそういったホテル・旅館に改めて届出を出させたり、それをしない場合は摘発の対象にしようとしたんですよね。
- 営業B
- で、効果はあったんですか?
- 営業A
- 確かに届出を出したところもあったようだがまだグレーな営業しているところはある。法律に若干抜け穴があったことも影響しているけど。
- 営業B
- マジですか?
- 営業A
- ああ、ラブホテルを定義する要件は増えたけど、その要件どれか1つでも当てはまればラブホテルになるわけでは必ずしもなく、要件の組み合わせによっては依然のままビジネスホテル・旅館としての営業が可能だったんだ。
- 営業C
- 改装工事までして届出をスルーしたところもあったとか。
- 営業B
- なるほど、全うに商売しているラブホにとってはライバルが減るチャンスだったんでしょうけどね…
- 営業A
- でも、この問題はもともと地域住民が警察に積極的に働きかけた影響があるからこの先規制は厳しくなるかもな。
災害が風俗業界に与えた影響とは
- 営業A
- 次は今年一番影響の大きかった出来事である東北の震災。
- 営業C
- この話抜きには2011年は語れませんね。
- 営業A
- 震災当初、関西圏では直接的な被害はなかったんだけど、徐々に間接的な影響が出てきた。
- 営業B
- 放射能?
- 営業A
- まあ、それもあるけど、目に見える影響、人の移動だよ。
- 営業C
- 住居を失ってしまった人たちが親戚や知り合いのところに移ってきたわけですね。
- 営業A
- ああ、風俗業界で言うと特に仕事を求めて若い人が来るケースが多かった。
- 営業B
- なんでですか?
- 営業A
- 電力需要が高まる夏場に東電の節電対策があったのを覚えているだろう?
- 営業C
- ありましたね、メディアでも「節電」関連の情報が毎日紹介されていましたよ。
- 営業A
- さらに企業ではサマータイムの導入で夕方に仕事を終える会社が増えた、そして被災地で苦しんでいる人がいるのに自分が楽しむのは良くない、というムードが流れていた。
- 営業B
- そういえば合コンとか飲み会とか減ってた気が…、関西ですら
- 営業A
- この動きは東京を中心とした歓楽街にかなりのダメージを与えてしまった。
早く仕事を終えてそのまま自宅で家族と食事、というサラリーマンが多くなってしまったから。
店によっては売上が半分以下に落ちてしまったところも多かったらしいね。 - 営業C
- 夜から開店しているキャバなどは開店時にメインターゲットが街にいないわけですから大変ですね。その腹いせか正義の心か、キャバ嬢が来店したことのある東電の役員の名前をネットで暴露してましたね。
- 営業A
- ネットで公開するのは多少問題はあるけどな。まあそれでお客が流れてくるわけでもなく、業界で給料を稼いでいた人達は、稼げる他の地域に移るしかなくなったというわけだ。
- 営業B
- もともとこの業界は体1つで田舎からやってきた、って人も多いからその辺は躊躇なさそう。ところでここ最近は、どうなんです?
- 営業A
- 結局、関西も節電しなければいけなかったり、震災と円高の影響でナショナルクライアントと言われる大手企業がダメージを受け、不景気の影響を受けているね
- 営業C
- やっぱり日本全体の景気が良くならないと、遊びに使うお金も回らないですものね。
- 営業B
- 景気の話で思い出したんですけど、「不景気の時ほど、風俗業界は儲かる」って話が良く出てきません?
- 営業A
- みんな景気が悪いと買い物とかを控えたりするでしょ。仕事もきつくなるし、楽しいことがない。そんな時こそ、人肌恋しくなったり、ちょっと遊んでみようかなって思うみたい。
- 営業C
- まあ、それも先立つお金があっての話ですよね。
- 営業A
- そうだね
大阪の風俗業界はどうなる?
- 営業B
- 何か、明るい話題はないですかね。
- 営業A
- この前の大阪府知事、市長選で橋下さん率いる維新の会が勝った事は明るい兆しになるかも知れないな。
- 営業C
- 橋下さんと言えば、風俗に厳しいイメージもあるんですが。
- 営業A
- 個人的な意見だが、それは建前だと思うな。橋下さんは風俗を容認していて、ちゃんと税金を納めているお店であれば、問題無いと思っているのが事実。違法店の取り締まりや、納税していないお店に対して、府知事就任当初厳しくしたので、そう捉えている業界関係者も多いのかも。
- 営業B
- 橋下さんの掲げるカジノ構想も実現すればすごいっすよね。一度やってみたいんですよね〜カジノ。
- 営業A
- 関西の景気を良くする案を出してくれているので、期待したいね。今までの人たちは、提案すらしなかったし。
- 営業B
- ところで風俗業界の景気はどうでした?
- 営業C
- 今年は、さらにデフレ感が増した気がしますよね。お客の立場としてはありがたいでしょうけど。
- 営業A
- 安い店が増えたのは間違いない。でも、高級店もその料金に見合った女の子・サービスを提供できる店は流行っているよ。一番厳しいのは中間層のお店じゃないかな。
- 営業B
- 新店店舗はデリバリーヘルスばかりで、やはり箱ものの店は規制などで難しいですよね。
- 営業A
- その流れはしょうがないしこれからも続くだろうね。その中で特徴を挙げるなら店舗のある店はグループ店、無店舗型の店は個人オーナーという図式が出来つつあるかも。
- 営業B
- 男子求人はどうです?応募者が増えてる感じですけど。
- 営業C
- 一般企業のリストラ組などで、求人倍率が増えている影響じゃないですか?
- 営業A
- 確かに、だから以前よりもお店がある程度、応募者を選別できるようになってきているね。
- 営業C
- 一般企業で働いていた人は結構、優秀な人材も多いらしいです。web知識が豊富な人もチラホラ…
- 営業B
- 僕より優秀かも(笑)
- 営業A
- でも、面接者や担当者に聞くと、年齢とか経験よりも、一番重視するのは、やる気と向上心だって。
震災の復興と同じで、やる気がないと何もはじまらないで。景気を良くするのも、一人一人の気持ち次第。 - 営業B
- 元気があればなんでもできる。稼いで儲けてワッハッハもできる。
- 営業C
- ブータン国王似のアントニオ猪木ですね(笑)